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2011年 08月 25日
「夢の終わり。」
「夢の終わり。」

夢という人が少しずつ離れてゆく。

夢の終わりは、

愛の終わり。

最後の言葉は、

雨と涙が焦げついた匂いがしていた。

誰のせいでもない。

愛したせいでもない。

生まれたせいでもなければ、

出会ったせいでもない。

悲しみは悲しみ。

私は、私で、

あなたはあなた。

互いを行き来する事は難しくて、

互いが重なる事はなかった。

神様が許してくれなかった。

世間も認めてくれなかった。

私に縛られたあなたは、

私を囲う事は出来なかった。

一人で立ち直るしかない。

一人がこんなにキライなのに。

好きなものをキライで覆い隠すしかない。

こうしていつも泣いてばかりで、

闇から抜け出せない愚かな私の、

部屋の中を覗いて欲しかった。

ただ、本当の私を受け入れて欲しかった。

あなたが逃げたとは思わない。

私は理解されない存在。

そしてあなたはとてつもなくまともな存在。

私は普通になりたかった。

普通に笑っていたかった。

あなたのように強くなりたかった。

あなたの横で強くなりたかった。

こんな風に、

傷ついてばかりの自分はもう嫌だ。

破れてばかりの自分を変えたいし、

逃げてばかりの自分を捕まえたい。

だから私は、

失った夢を見つけに旅立つ。

夢はもう去っていってしまったけれど、

一人で立ち直る道を探す。

壊れたガラスの靴を履いて、

この雨の中を飛び出そう。

飛び散った沢山の血を拾いながら、

どこにも抜け出してくれない、

この愛を抱えながら。

ここから発たなければ。


あなたを大切に感じる想いは

願いというものに

よく似ていた。

あなたが必要と感じる想いは、

あなたという人にも、

よく似ていた。

私が夢見た、雪のような想いは、

星というヒカリを

いつも求めていた。

星は夢から落下して、

もう動かない悲しみに変わってしまったけれど。

悲しみの星を、

筏にして、

明日、さよならを

あとにする。

いつまでも忘れないよ。

愛が生まれたこの川を。

いつか、星の海にたどり着けたなら、

一度も抱かれなかったこの骨を、

晴れた風に乗せて、

放してあげよう。

夢という人を想い続けながら。

温かい海に、

永遠に私と眠らせて下さい。

私はそれまで、

生きるから。

こうして。

ここで。

側に

歌。
by ill621 | 2011-08-25 02:16


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